ついついスピーチが長くなってしまう人っていますよねぇ。
もともと「しゃべりたがりぃ」の人もいるのですが、一番多いのは「頭の中でまとまらず、あれもこれもしゃべろうとして論点が定まらなくなって、何を言いたいのかが分からなくなってしまうケース」が見られます。
あなたが何を伝えたいのか本筋がしっかり定まらないと、聞き手にとってはスピーチの内容が分からなくなってしまいます。
今回はスピーチが長くなる人の特徴と、そうならないためにはどうしたらいいかを書いています。
霧の中をさまようかのようにしゃべらないようにしたいものですね。
その長いスピーチ、聞いてる人から嫌われていますよ!
1分間スピーチを3分も5分もする人たち
スピーチでは、話す時間があらかじめ設定されていることはあると思います。
前もって1分間、3分間と話す時間が決めれれているのであれば、その時間内に終わらせることが必須です。
時間を守るということは、ビジネスパーソンとして最低限のルールともいえます。
たまに1分間の設定時間を軽くオーバーして5分以上も話す人がいますが、たいていそういう人は話しベタが多いです。
わざわざスピーチ時間を計っている聞き手はいないでしょうが、長すぎるスピーチは明らかにみんなの「時間泥棒」。
また時間設定がされていなくても、通常のスピーチであれば3分以内に終わらせることが賢明です。
良かれと思って話していても、聞き手にうんざりされてしまったらスピーチの成果はなくなってしまいますし、あなたの評価も下がっては本末転倒。
ですからTPOに合わせて、スピーチ時間の尺を調整することはビジネスでは必要なんです。
スピーチが長い人の特徴や心理
ではスピーチは長くなってしまう人の特徴や心理はどんなでしょうか?
冒頭でも少しだけ触れましたが、以下にその特徴を挙げてみました。
- 言葉で権力を誇示しようとする(特に男性や上司に多い)
- 聞き手に配慮できない人
- 場の空気が読めない人
- 伝えたいことがまとまっておらず、浮かんだことをすべて話したい(特に女性に多い)
- 自分の話し方に自信がない人
- 言い訳っぽくなる人(申し訳ない気持ちが出てしまう)
- 緊張して頭が真っ白になってしまう人
- スピーチの型を知らない
上記の①~④は、人前でスピーチはできるけど独りよがりになってしまう人の特徴です。
そして⑤~⑧は、人前でのスピーチが苦手な人や、そのやり方を知らない人に多く見られる特徴です。
スピーチが長い人にならないためにはどうしたらいいか
ではスピーチで話を短くするために簡単に言うなら、上記①~⑧の真逆のことをすればいいわけです。
すなわち、
- 権力を言葉で誇示しない(とうとうと話さない)
- 聞き手を意識する
- 場の空気を読む
- 話したいことは的を絞って話す
- 自分の話し方に自信を持つ
- 言い訳はしない
- 頭が真っ白にならないでつっかえないようにする
- スピーチの型を知る
ただし上記の中で、⑤自分のスピーチに自信を持つ、⑦頭が真っ白にならない、は自分自身ではすぐにどうにもできない内容に思えます。
しかし、スピーチの型を知って、的を絞って話す方法をつかめれば、徐々に改善されてくるんです。
そのためにも、まずは「時間感覚を持つ」ことは必要です。
1分という短い時間設定であるからこそ、事前にしっかりと時間を意識して前準備をする必要があるんです。
そのためにも、原稿を作るのであれば文字数はしっかりと意識して書きましょう。
1分間のスピーチは文字数にすると約300字、3分間であればその3倍の900文字です。
わざわざ原稿用紙を買ってまで用意する必要はないので、パソコンソフトの「Word」を立ち上げてスピーチ内容を打ち込んでみましょう。
文字数を自動カウントしてくれるので、原稿を書きながら文字数感覚がわかって便利です。
その時のポイントは、あれこれと書きたい気持ちは押さえて、話題は1つに絞ること。
冒頭でまず「話すテーマを伝える」。次に「その内容を説明」したら、最後に「今日は〇〇について話しました」と締めましょう。
これがスピーチの型です。
本でよく書かれている「テーマ(結論)」+「内容」+「テーマ(結論)」とも言われているスピーチの基本型になります。
さてスピーチ原稿が完成したら、いざ本番までに練習する時にはスマホのストップウォッチで何分かかるか実際に計ってみましょう。
その場合、原稿を黙読するのではなく、本番同様に声に出すことがポイントです。
目で読むスピードと音読では、明らかに時間が変わってきます。
何回も練習していると、上手くなってきますし時間感覚をつかめるようになります。
ここまでしっかり流れをつかんでしまえば、あなたのスピーチが長くなりようがありません。
話がやたら長い人を切り上げる方法はあるのか?
会議で話しの長い人がいます。
その場合、司会者のテクニックによって長い話を切り上げる方法はありそうです。
しかし人前で話すスピーチは、言葉に出して相づちを打つものではないので、なかなか中断させることはできませんよね。
できることは1つしかありません。
それは朝礼の進行役が、
「では、今日の3分間スピーチです。○○さんお願いします」とあらためて設定時間を伝えることしかできませんねぇ(汗)
ネット検索をしていたら、宴会のスピーチをしたときに、途中で「やめろ!」と言われた記事が載っていました。
お酒が入ると聞き手からそんなヤジが飛ぶ場合もありそうです。
その記事はこちら
【まとめ】
国際オリンピック委員会のバッハ会長が、2021年開催の東京オリンピックで13分のスピーチをしました。
また2022年開催の北京オリンピック開会式でも9分58秒のロングスピーチを行っています。
そのスピーチ、だれも聞いてないんじゃね?
まさしく前述した、権力を言葉で誇示し、聞き手への配慮が無いようにも思えます。
極寒の北京で何人が彼のスピーチを真剣に聞いていたのでしょうか?
スピーチはその人の仕事に直結する問題です。
限られた時間の中であなたの伝えたいことを話すことがビジネススキルそのものです。
スピーチは短ければ短いほど好まれます。
そして、もっとあなたの話が聞きたい!と一番盛り上がったところで終わらせられると大成功します。
いやいやそんなことできないわ!って思うのではなく、あらためてあなたが話す内容を見直したうえで「時間」を重視しましょう。
スピーチでは、相手に価値を伝えようとすると中身も変わってきます。
改めて聞きます。
その話は聞き手が知りたいことですか?
そこをしっかり押さえていれば、そもそも長いスピーチにはなりません!
そして相手があなたの話を聞いて行動を起こしてくれることが最高のスピーチなんです。