こんにちは、スピーチ講師の森川じゅいちです。
スピーチの途中で言葉に詰まってしまうととても焦りますよね。
いくら次に話す言葉を思い出そうと思ってもなかなか言葉が出てきません。
そんな時どうしたらいいか?
本番でのとっさの対処方法と、同じ過ちを何度も繰り返さないための対策について書きました。
さあ、以下を読んで実践するだけであなたのスピーチは確実に変わってきますよ!
スピーチで詰まってしまう3つの理由
そもそもスピーチで言葉に詰まってしまうのはなぜなのでしょう?
おおむね3つの理由があります。
その理由を知っておくだけでも対策を考えられるようになります。
自分の言葉で話していない
人前でスピーチする時は普段の言葉遣いとは違って、いつもより丁寧な言葉で話そうとします。
慣れていない言葉を使うことが多くなるので普段よりも言葉が出づらくなるんです。
また事前にスピーチ原稿を作って話すこともあるので「文章言葉」になってしまいます。
また司会などをする時に他人が書いた原稿を見て話さなきゃいけない時なんかは最悪です。
人が書いたものほど言葉が出づらくなってしまいます。
スピーチで言葉に詰まってしまう一番の原因は「自分の言葉で話していない」から。
原稿を書く時こそ自分の言葉で!
他人が書いた原稿も自分の言葉に手直ししましょう。
言いたいことがまとまっていない「準備不足」
即興で話をできる人ならまだしも、世の中のビジネスパーソンのほとんどは、その場で思いついたことをスピーチすることが得意な人は多くありません。
むしろ苦手な人のほうが多いんじゃないかな?
ですから人前でうまく話せるには事前準備が必須です。
何を言いたいのか、事前に話す内容がまとまっていないと途中で詰まってしまいます。
会議中なら突然意見を求められることはあっても、ビジネスパーソンが大勢の前で急に即興スピーチをさせられる機会なんてそうはありません。
ですからスピーチする日が決まったら、言いたいことしっかりとまとめてスピーチ当日に臨みましょう。
それさえできていれば、言葉に詰まることはかなり少なくなります。
そもそも事前に「練習ができていない」
事前準備をして話す内容をまとめたとしてもそれだけでは不十分です。
必ず話す練習が必要です。
おすすめの練習法は、鏡の前に立って声を出して何度も繰り返し練習することです。
鏡を見ることで自分の姿を客観視できますし、改善点もわかります。
できればスピーチ本番と同じ声量でできるとベストです。
スピーチの途中で詰まってしまった時の対処方法
それでもやっぱり人間です。すぐに完璧にできる人は稀ですよね。
緊張のあまりスピーチ本番で言葉に詰まってしまうことだってあります。
そこで本番の途中で詰まってしまった時はどうしたらいいでしょうか?
とりあえず声を出してみる
言葉に詰まって黙っていたら、聞き手の視線も気になってますます焦ってしまいます。
ですから「えー」や「あー」でもかまいません。まずは声をとりあえず出してみましょう。
ふとしたことがきっかけになって話す言葉を思い出すことがあります。
つまったところの前からゆっくりと言い直す
「あー」や「えー」と声に出しても次の言葉が出てこないことはよくあります。
そんな時は詰まった少し前まで戻ってもう一度話し始めましょう。
焦る気持ちを抑えて「ゆっくり」と言い直してください。
詰まった先の言葉がふっと出てくることが多いです。
主題を思い出してもう一度言う
それでも言葉が思いつかなかったらどうしたらいいでしょう?
その時はもう一度原点に返ってみてください。
そもそもあなたは人前に立ってスピーチをする時に「聞き手に何を伝えたかったか?」を思い出してください。
つまりあなたのスピーチの主題(結論)をもう一度述べるのです。
スピーチのタイトルは何度言ってもかまいません。
詰まった先の言葉は思い出せなくても、聞き手に何を言いたかったのか伝えることができます。
完璧でなくてもいいと考える
あなたが話したかったことが100%言えたかどうかなんて聞き手にはわかりっこありません。
ですからスピーチに完璧を求める必要なんてないんですね。
7割言いたいことが言えたら大満足!
たとえ失敗しても半分言えたらそれで充分!
自らのハードルを上げて完璧を求めてしまうことがスピーチの難易度を上げてしまいます。
半分言いたいことが言えたら、その次は6割を目指しましょう。
これから先、あなたが人前で話すことは人生で何度も訪れます。
1回目で完璧を求めず、ちょっとづつ上達すればいいじゃないですか!
むしろ正直に「話す内容に詰まってしまいました」とみんなにカミングアウトしてしまうのも一つです。
次回のスピーチで詰まらないための今後の対策方法
言葉を覚えるより流れを覚える
スピーチで失敗してしまう原因の第1位は「原稿の丸暗記」です。
言葉だけで覚えてしまうとちょっといい方のアレンジを変えて言ってしまったら、そこから言葉が続かないことがあります。
ですから言葉を記憶するのではなく、あなたが話したい内容の流れで覚えるようにしてください。
理想としては、情景を映像化して流れをつかめるようになったらしめたものです。
そうなると忘れようがありません。
話す内容を箇条書きにしてメモとしてポケットに忍ばせて持っておくのも良い作戦になります。
大切なことは〇個ありますと数字を言わない
理路整然と論理的にスピーチをしたい人は、冒頭で「今日お話しするポイントは3つあります」などと数字を用いて話し始めます。
でも2つのポイントを話した後に「もう1つは何だったけ?」と思い出せないことがしばしば起こったりします。
聞き手は「もう1個のポイントは何?」と意外と数を数えているものです。
ですから言葉に詰まってしまう人は、「ポイントは〇個です」というように数字で伝えることは避けましょう。
それだったら「大事なポイントはいくつかあります」と明言を避けてしまえば話しやすくなります。
頭で練習しない。必ず声に出すこと
先ほども少し触れた内容です。
スピーチを成功させるためには事前の練習は必要。
でも多くの人って、スピーチの原稿を目で追ってつぶやくだけでちゃんと声に出してやっていないんですよね。
それだと頭で練習しただけ。
声帯を使って、しっかりと顔の筋肉を使って、初めてスピーチの内容は頭に入るんですよね。
スポーツで言えば、頭でイメージトレーニングするだけで準備運動をしないで試合に臨むのと同じこと。
アップしないで試合に出てもいいパフォーマンスなんて発揮できないですよね。
スピーチの事前練習は必ず声に出して行いましょう。
まとめ
今回はスピーチで言葉に詰まった時の対処法、そして同じ失敗をしないための対策方法をお伝えしてきました。
一番大切なことは本番を想定した「事前練習」を必ずすることです。
スピーチはメンタルに左右されることが多いので、練習によって根拠のない自信を持っておくことが一番の特効薬になります。