こんにちは。スピーチ講師の森川じゅいちです。
さて、社会人生活を続けていくと、友人や同僚、はたまた部下の結婚式に呼ばれてスピーチをしなきゃいけない機会って出てきますよね。
そんな時、新郎新婦の呼び方をどうすればいいか悩みます。
この記事では、披露宴のスピーチで相手のことをどう呼べばいいかを解説しています。
さあ、これを読むことで相手の呼び方に迷いがなくなり、よそよそしくない気持ちの入ったいいスピーチをすることができます。
もちろんあなたの話を出席者が聞いて、みんながハッピーな気持ちになることが大事ですね。
そう、スピーチの成功は新郎新婦の喜ぶ顔がすべてです。
スピーチでは相手の呼び方に気をつけるべし
友人スピーチで呼び捨てはOK
あなたが友人からスピーチの依頼をされた時、スピーチ当日に相手のことをいつも通りの呼び方をしていいもんだろうか?って悩みます。
いつもは「ケンジ」とか「ゆうこ」と下の名前を呼び捨てにしていたのに、急に改まって「ケンジ君」「ゆうこさん」なんて言うと調子が狂っちゃいますよね。
スピーチを聞く新郎新婦にとっても何か普段と違ってよそよそしくなり、落ち着かない気分になります。
なので、スピーチ冒頭で「ケンジ君(またはゆうこさん)、本日はご結婚おめでとうございます」と言ったあとで、「いつも呼びなれてるケンジ(ゆうこ)という呼び方でスピーチさせてください」と一言入れればいいです。
そうすれば安心してスピーチをはじめることができます。
ただし、いつも新郎新婦のことを「やまだ」「さいとう」などといった「苗字」を呼び捨てにしている場合、そのままスピーチで言っていいものかは考え物。
当然ながら出席している親類関係の人は、「やまだ」や「さいとう」の人口が多くなります。
なので、親族の方々がイヤな気分になるかもしれない言い方は避けたほうがいいです。
苗字を呼び捨てにするのはやめたほうが無難でしょう。
普段の呼び方とは違うため調子は狂いますが、「やまだ君」、「さいとうさん」といった言い方に変えましょう。
友人スピーチで「あだ名」はOK
日常で新郎新婦のことをあだ名で呼んでいる人も多いでしょう。
本名をもじったあだ名である場合、栗山さんであれば「クリ」。
また内山さんを「うっちー」、てつろう君であれば「テツ」といった具合です。
さらには名前とは全く関係がなく、本人の性格やキャラクターに由来するあだ名もあります。
真面目な優等生キャラの人が「委員長」だったり、おっさんのような風貌の人が「オヤジ」。
動物に似ているからとその風貌から「カバ」とよばれている場合なんかががあります。
こんな場合も先ほどのように「いつも呼んでいるクリ(あだ名)という呼び方でスピーチさせてください」と一言入れておくのがいいでしょう。
また当然ながら本人が言われてもいいあだ名であれば問題ないですが、そもそもその言われ方を気に入っていない場合は注意したほうがいいでしょう。
特に出席者が聞いて不快感をあたえるあだ名で呼ぶのはやめておきましょう。
部下のスピーチでは君づけのほうが無難
さて次は部下や後輩の結婚式に呼ばれてスピーチする場合です。
相手は年下のケースがほとんどですので、普段は苗字を呼び捨てにしていることもあるでしょう。
いつものように「やまだ」や「さいとう」でもいいのですが、上司である主賓の挨拶はたいてい式の序盤で行われることが多く、おごそかな雰囲気の中で話さねばなりません。
出席者もお酒が入っておらず、まだまだ会場の雰囲気も温まっていないので、苗字の呼び捨てはやめておいた方がいいでしょう。
「山田君おめでとう」「斎藤さんおめでとうございます」と、”君”や”さん”を入れたほうが柔らかい雰囲気を演出できます。
部下のスピーチで決して間違ってはいけない事
部下の呼び方を気にする前に気にすべきことがあります。
部下のパートナーの呼び方を間違うほうが致命的です。
これは絶対死んでも間違ってはダメ!
間違うくらいならもともとスピーチをしないほうがマシだったというくらい!
例えば部下である新郎の嫁さんの名前を言い間違うことは御法度です。
スピーチの冒頭では「山田君、彩さん本日はご結婚おめでとう。ご両家の皆様おめでとうございます」と言うのが定番です。
世の中には以下のように読み方が紛らわしい名前がいろいろあります。
「智美」→ともみ?、さとみ?、としみ?
「明子」→ともこ?、あきこ?
「裕美」→ひろみ?、ゆみ?
漢字を見て自分で勝手に判断してしまわず、必ず事前に部下や後輩に何と読むのか確認しておく必要があります。
名前の読み間違いだけは決してやってはいけないミスです。
そんな失敗するんだったら、緊張して全くしゃべれないほうがいいくらい。
スピーチ当日に緊張してうっかり忘れてしまうようだったら困ります。
必ず名前をひらがなで書いたカンペを用意しておいてください。
こんな例外パターンがあった!
とってもイレギュラーな事例があります。
それは新郎が婿養子に入って苗字が変わってしまうパターンです。
これまで旧姓で呼んでいたのに、入籍したその日から苗字が変わってしまいます。
こんな時も「旧姓のやまだ君ということでスピーチさせていただきます」と先に言ってしまいましょう。
困ったら事前に新郎新婦に聞いてみるべし
いずれにしてもスピーチは新郎新婦に対して「おめでとう!」の気持ちを伝えるものです。
名前の呼び方で困ったら、事前に直接本人に確認することが一番の近道。
聞かれた方も「あっ、依頼したスピーチのことを真剣に考えてくれている」と安心することができます。
ラインでも気軽に聞けるので、少しでも不安があれば確認しておきましょう。
新郎新婦にとっては、一世一代のイベントですから。
【追記】招待状の返信時からスピーチは始まっている
返信ハガキの最後には、たいていメッセージを書く欄があります。
できればそこを空欄にするまま投函するのはやめて、何かしらお祝いのメッセージを伝えたいものです。
ですから、ここは短い文章でもいいので真剣に考えたいところ。
「当日はスピーチがんばります」でもいいんです。
また文章を書いたとしても「、」や「。」など、区切ることは、「幸せを区切る」という意味もあって縁起が悪いです。
これは使わないほうが無難。
結婚式は幸せの一大行事。ゲンを担ぎましょう。
細かい配慮かもしれませんが、そういったことがスピーチ成功につながってくるのです。
まとめ
これまでパターンに応じて新郎新婦をどう呼んだらいいかについて書いてきました。
相手の呼び方ってとても大事です。
心がこもったスピーチをするために、話の構成やストーリーももちろんですが、相手の呼び方は最も重要です。
ぜひ本日紹介した方法を取り入れて、友人や部下のスピーチを成功させてくださいね。