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スピーチのテクニック

スピーチの上達には聞く側に立った時の態度こそ大事

2021年1月24日

こんにちは、スピーチ講師の森川じゅいちです。

さてスピーチというと自分が「話す」その行為ばかりに気を取られてしまいますが、実は話すと同じくらいに「聞く」という行為が大事です。

人の話をちゃんと聞けることが、話し方の基本習得にもつながります。

まずは、スピーチを上達させるためには聞く技術も必要なんです。

今回は、聞くことが大切な理由を書いた上で、聞き側になった時のやっちゃいけない態度について触れていきます。

さあ、これを読めばあなたのスピーチスキルがまた一歩前進しますよ!

スピーチは聞く側の態度が大切である理由

実はどんなにあがってしまう人でも心の底では「話したい」、「自分の話を聞いてほしい」と思っています。

本来ほとんどの人は、他人の話なんて聞きたくもないんです。

ですから逆に言えば、聞き手が話しやすい態度を取ってあげることで、聞き手は話しやすくなります。

口ベタでうまく思っていることを話せないあなたならその気持ちはわかるはずです。

めっちゃ大切なことを言います!

相手の話を聞くことは思いやりとやさしさです。

その気持ちを持っているのが、繊細で人見知りもしちゃうけどあなたの長所のはず。

ですから、あなたが聞き手に回る時にはしっかりと聞いてあげましょう。

そうすることであなたが話し手になった時、聞き手の気持ちを考えたスピーチができるようになる

スピーチを聞く時にしてはいけない7つの態度

ではあなたはスピーチを聞いている時にどんな態度を取っていますか?

スピーチは、単に一方的に話すだけの行為のように思えますが、聞き手がいるからこそ成り立っています。

そこに相手がいなければ、ただの「独り言」ですよね。

独り言から相手を意識することでスピーチに変わります。

では、どんな聞き方に注意すべきでしょうか?

1.無反応な態度をしない

聞き手の中には話し手を見るわけでもなく、そっぽ向いてるわけでもない。

文字通り無反応な人が必ずいます。

そういう人は完全に全く別のことを考えているのです。

僕も全社朝礼で大勢の前で話す時、そういう人が目に入ったりすると「やりにくいなぁ」って思います。

おそらく僕に好意的ではない人なので、そこは仕方がないと割り切って考えています。

いったんその人に目線を投げかけはしますが、それ以上は見ていません。

気にしてしまうと、話すテンションが上がらないからです。

ですからあなたが好意を持っている人がスピーチをする時には、しっかりと目線を送ってあげると相手も安心しますよ。

2.腕を組んで聞かない

聞き手が腕組みをする動作には、

  • 威圧している
  • がっている
  • 警戒している

という否定的な反応を意味します。

心理学的にも「防御」の意味合いがあるのです。

もしあなたがスピーチをする時にこんな人が目に入ったら、あまり目を合わせないようにするといいでしょう。

一方、「リラックスして聞いている人」や「うんうん」とうなずいている人が必ずいます。

そういう人は、温厚な態度をとっているので、間違っても腕を組んで聞いていません。

ぜひそういう態度でスピーチを聞きたいものです。

3.目をつぶって聞かない

話しているのにずっと目をつぶったままの人がいます。

寝ているのならまだいいのですが、明らかに起きていて、考えてながら目をつぶっている人はいるものです。

特に年配で役員クラスの人間に多いかも。

考えていることを悟られないようにわざと目をつぶっている人もいるともいわれています。

そういう人がいたらそっとしておきましょう。

あなたも聞き手の時には、しっかり目を開けて相手のことを見る必要があります。

4.仏頂面で口をきつく結ばない

聞き手が不機嫌そうに口が堅く閉じられている時、それはスピーチに全く興味がない現れです。

一方、話に興味を持ってくれている場合やリラックスしている状態の人は、口が軽くあいています。

人は何かに集中している時、少し口が開くのです。

集中して人の話を聞いてあげましょう。

5.イスにふんぞり返らない

会議やプレゼンで、会社のお偉いさんがふんぞり返って椅子にもたれかかっている姿を目にします。

とても高圧的ですよね。

その上、スマホなんていじっていたらなおさら気になってしまいます。

一方、話に反応してくれている人は「前かがみで、身を乗り出しています」

プレゼンでそのような反応してくれる人が多いと感じれば、相手の共感を生み出しているので、うまくいっている証です。

前のめりで人の話を聞いてみましょう。

6.プレゼン資料はちゃんと見る

プレゼンで一生懸命説明しても、資料を勝手にめくって話を聞いていない人が必ずいます。

話し手は説明しているページを見てくれている人を意識しましょう。

資料を真剣に見ている人は、メモも取っています。

メモを取るという行為は、話が意義のあるものと感じているからです。

書いている時はそのことに集中しているので、次の言葉は頭に入ってきません。

ですからできる話し手は、聞き手がゆっくりメモができるようあえて間を置いたり、話すスピードを緩めたりするんです。

そのように聞き手の立場に立って話すペースを調整できる人がいると、聞き手に立つあなたもとても勉強になります。

7.会議で話したあと「で?」と言わないこと

一生懸命話した後で、言われて嫌な言葉があります。

それは、

  • 「で?」
  • 「そんなんどうでもいいねん」
  • 「はい、はい、はい」

このような否定的な反応は嫌ですよね。

同じ部署の人から言われればなおさら、返す言葉にも躊躇してしまいます。

その上、否定的な言葉を発する人がひとりいるだけで、他の人に伝染すらするんです。

真剣な意見に「ひとこと」で返されて腹も立ちますが、ここはぐっとこらえて

「私の話、伝わらなかったでしょうか?」

もしくは「僕の論点ズレていましたかね?」と返しましょう。

あなたが逆に聞く立場であれば、

  • 「もう少し具体的に言ってくれませんか?」
  • 「この件についてはどうなの?」
  • 「といいますと?」

と好意的な言葉を返すことで、相手は話しやすくなります。

結局スピーチ上手は、聞き上手なんです。

まとめ

今回はスピーチを克服したい人にとって、聞き手側の態度について書いてきました。

幼少の頃、あなたが話すことをちゃんと聞いてくれた母親やおばあちゃんをあらためて思い出してみてください。

あがることなく安心して話せたはずです。

スピーチでも、ちゃんと聞いてくれる人がいるだけで緊張がほぐれて話せるようになります。

逆に否定的な反応が多ければ、より緊張感が生まれます。

ですからそういう人は見ないほうが得策。

スピーチの上手い人は、そういう否定的な人を確認した上で、極力そんな人を意識しないように話を進めているだけなのです。

もう一度まとめると、スピーチを聞く時には以下のような態度を取らないようにしましょう。

あなたが話し手になった時、それが生きてきます。

  1. 無反応な態度
  2. 腕組みをする
  3. 目をつぶって聞く
  4. 仏頂面・口をきつく結ぶ
  5. イスにふんぞり返る
  6. 資料を見ていない
  7. 「で?」と言う

スピーチで聞き手のことが気になっている人は、上達の次のステップに入っている証拠です。

それは「自分がどう見られているか精一杯」の人には、聞き手のことまで気が回らないから。

もしあなたがスピーチをする時に嫌な態度をとる聞き手がいても「そういう人はいるもんだ」と開き直ることが必要です。

あんまりその人ばかりを気にしていてもどうしようもありません。

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この記事を書いた人

森川じゅいち

大阪で創業44年続く「上六話し方教室」の
谷口政明代表に師事したのち、公認
インストラクターとして活動を始める。

スピーチコーチとして、あがり症の人がキャリアップできる話し方を個人向けに伝えています。

かくいう私もじつは高校まであがり症でした。

でも、とある方法を身につけ克服することができました。

スピーチはやり方次第で何とでも克服することが可能です。

 

現在、平日上場企業に勤務し土日はコーチとして働く起業家です。

この直近15年間で、のべ6,600人の前でのスピーチ、プレゼン、司会の実績があります。

スポーツをこよなく愛する55歳のおっさんで、私自身あがり症を克服しても、人見知りは今でもします。さびしがり屋で人は好きなのに時折一人になりたい性格です。(笑)

現在、企業向けや官公庁向けのセミナーを開催しております。

全国出張が可能です。

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