こんにちは、スピーチ講師の森川じゅいちです。
あなたは職場で仕事を依頼されたり、誘われたりすることはありますか?
声のでかい人から依頼されると、押し通されてしぶしぶ受けてしまうことがあります。
特に上司からの依頼については、業務命令だからと引き受けてしまうのではないでしょうか?
あとになってから断れなかった自分自身を嫌になったりもします。
商品開発やエンジニアといった職種の方は、特にそのような経験が多いかもしれません。
また友達や知り合いからの誘いはちゃんと断れるものの、会社の飲み会や上司からの付き合いの誘いについては受け身になってしまうことがありませんか?
そんな時こそアサーティブ(自己主張)の考え方が有効になります。
ということで、今回は繊細さんのためのNOと言える会社飲み会の断り方について書きました。
会社での飲み会の断り方は「アサーティブ」
このように書いている僕も、恥ずかしながら断れない人間でした。
断ったらもう誘われないんじゃないか?
相手が傷つくかも?
なんていらない心配をしていたのです。
しかし、アサーティブ(自己主張)の考え方を知ってからだいぶ気が楽になりました。
相手からの依頼や誘いを断れないのは以下の理由ではないでしょうか。
- 自分を頼ってくれているから期待に応えたい
- 自分が頼む時に逆に断られたらいやだ
- 誘いを断って「付き合いの悪い奴」と思われたくない
- せっかく誘ってくれた相手に悪い気がする
- 断ったら孤立しそう
いずれの理由も「相手との関係値」を気にするものになっています。
しかし「NO」とは言えずにあとから嫌な思いをする、そんな許容範囲を超えた時にイヤと言う「線引き」ができない人に見られるのです。
むしろ責任感が強い人に多く見られます。
仕事の依頼であればまだしも、身銭を切ってまで参加しなくてはいけない飲み会は苦痛ですよね。
上手い断り方はないのでしょうか。
僕は人の好き嫌いがはっきりしています。
こればっかりは性分ですので治りません。
嫌な人間はどう頑張ってもキライです。社会人歴30年ですから、当然ながらこれまでいろんな人間との付き合いがありました。
なるべくうまく立ち回ろうと努力はしてきたつもりです。
しかし、嫌いな人間がいる少人数の飲み会の誘いとなると気が進みません。
お酒もうまく感じないしストレスを抱えて行ったところで、結果的に時間とお金の無駄になったことが多いです。
また、嫌いではないけれど、頻繁に誘ってくる上司に対してはどうでしょう?
ワリカンであれば毎回お付き合いするわけにもいきません。
一方、苦手な取引先との会食は、大人ですから全然平気です(笑)。
もちろん仕事の一環として売上を作るためのなので、違った意味でモチベーションを保つことができるのです。
いずれにしても、行きたくない時はアサーティブに断る言葉を用意しておいたほうがよさそうです。
そんな時のキラーフレーズを用意する
求人情報サイトの「type」が、「苦手な飲み会の対処方法」についてアンケート結果をまとめています。
その中で、「会社の飲み会を断る”キラーフレーズ”を持ってるか」の質問結果は、以下のようになっています。
↓↓↓↓↓
この調査結果が示すように、キラーフレーズを持っていない人が7割近くいることになります。
行けない言い訳が思いつかずに、イヤイヤ参加することのないように、断れない自分を苦しめることがないように言葉の用意はしておきましょう。
【具体例】当日に誘われた場合の返し方
まずは先約や体調、お財布事情を理由にするのがいいでしょう。まずは誘ってくれたお礼は伝えたいものです。
その上で、以下のように返事するのがおすすめです。
「お誘いありがとうございます。今日は先約があるのですみません」
「昨日も飲みすぎてしまったので、今日は酒を控えようと思っています」
「今日は朝から体調がよくないのですいません」
「今月は大きな買い物をしたので、給料日まで飲み代が捻出できないんです」
「実家から仕送りをお願いされて苦しい状況です」
→この場合、相手から「おごるよ」と言われた時は観念しましょう。
ココがポイント
飲み会に行って思いがけない良いこともある
先ほどのアンケートでは、「会社の飲み会に行ってよかったことは?」の結果も出ています。
↓↓↓↓
こちらは約7割の人が行ってよかった経験がある、と答えています。
「全く話したことのない社員と意気投合」したり、「普段とは違った一面が見れて楽しかった」、「自分のことをしっかり評価してくれている人がいることがわかってうれしかった」など。
アルコールが人間関係を改善してくれることもあるのです。
今や飲み会も自粛する流れもあります。
たちまちは断る理由を用意しておく必要はないかもしれません。
しかしいずれ落ち着いたら気の合ったメンバーと楽しい飲み会はしたいものですね。
(この記事は2021年1月17日に投稿したものです)
【例外】こんな飲み会は参加すべし
いくらプライベートで交友関係の広い人でも、人とのつながりの基本は「職場」がメインじゃないでしょうか?
僕は社会人を30年していますが、今でも公私で仲良くしている人はこれまでの仕事を通じて知り合った人が多いです。
遠く離れていてもいつでもコンタクトを取れる友人はかけがえのないものです。
そんな友人は、一緒に働いている時に必ずと言っていいほど飲みに行ってから親交が深くなっています。
あなた自身も「こいつとは気が合いそう」「この人と仲良くなりたいな」ってのは直感でわかるはず。
ですからそんな人から誘われた時は、二つ返事で飲みに行きましょう。
お酒の力も手伝って意気投合して一生の付き合いに発展することがあります。
たとえそれが後輩であっても、年下から誘われるのは先輩冥利に尽きるのです。
働く上でも”味方”が増えるのはあなたにとっても心強くなります。
人見知りをしちゃう人も、結局は人から愛されたいという裏返しなんじゃないかな。
これから先、生きていくのは確かにお金が一番大切だけど、一緒に楽しめる友人を持つことも幸せの条件なんだと思います。
そんな人を見つけるためにも、飲み会はうまく活用しましょう。
まとめ
あらためて自己主張である「アサーティブ」という考え方を再度まとめます。
アサーティブとは、意見を強引に押し通そうとする「攻撃型」ではなく、かといって何も言えず受け身になる「消極型」でもない、その中間です。
つまり「積極型」の技術・テクニックなのです。
相手の気持ちを考えるあまり、自分の意見を言えないほど後悔することはありません。
これを身につけることによって、相手を尊重しながらも自分の意見を言えるコミュニケーション力アップにも役立ちます。
つまり、会話の延長である「スピーチ」にも効果があるのです。
スピーチが嫌いで繊細さんは相手の気持ちを考えられる優しい人が多いのが特徴。
しかしその反面、相手の気持ちを尊重するあまり、誘いを断り切れずいつもあとから嫌な思いをしてしまいます。
そうならないためにも上手に断る「フレーズ」は用意しておくといいでしょう。
ただし上司からの誘いを毎回断っていたら、仕事上で支障をきたすことがあるかもしれません。
ですからたまにはちゃんとお付き合いすることも人間関係を作る上では大切ですね。
もしもあなたが部下を持っているのであれば、逆の立場に立って考えてみるといいでしょう。
上司の気持ちが少しはわかるはずです。
お酒はコミュニケーションツールの一つであり、お酒の力を借りて円滑にする力も持っています。
部下の普段見せない一面を知れば、また違った意味で明日からの仕事に役立つことも多いのです。