こんにちは、スピーチ講師の森川じゅいちです。
会社で3分間スピーチをやることになって、家で時間を計って実際に練習してみたら2分間で終わってしまった。
えっ~!、あと1分間もどうやって埋めたらいい?
明日スピーチ本番なのに、そんな時どうしようってことになりますよね。
この記事では、スピーチでの時間稼ぎの方法について書いています。
世の中のほとんどのスピーチは、時間指定がなければ3分間で話すことが前提です。
この記事を読んですぐに実践することで、時間稼ぎができるようになれます。
そうなればあなたのスピーチを聞いた人が「おお、適切な時間で上手にまとめられたな」という印象を持ってもらえるでしょう。
また、ビジネスでは社内外でプレゼンをする機会もあります。
そんな時、尺(時間)を埋めるための時間稼ぎも必要になってくるんです。
さあこれを習得して逆にあなたが時間をコントロールしちゃいましょう!
プレゼンやスピーチで時間稼ぎをする5つの方法
そんな~プロのアナウンサーじゃないんだから突然言われても時間稼ぎなんかできないわ!
そうです。
あなたのおっしゃる通り。
プレゼンやスピーチしているその場で急に時間稼ぎしようとしても出来っこありません。
ですから、話している最中にその場しのぎの時間稼ぎをしなくちゃならない事態になったら、自然災害だと思ってあきらめちゃいましょう。
どうしようもないのですから。
ですのでこの記事では、本番直前までに修正する時間がある場合を想定した方法を書いています。
本番前日に練習する
スピーチ前日の練習では、原稿を頭の中で読んでいませんか?
もしくは口先だけで小さな声で練習していないでしょうか?
スピーチ時間を計る時は、必ず立ちあがって本番と同じ声量で行ってください。
練習に慣れてくると抑揚や間もできるので、自然にゆっくり目になり時間稼ぎができます。
実際に実感してみて下さい。
聞き手に質問を投げかけてみる
プレゼンやスピーチの冒頭で聞き手に質問を投げかけてみましょう。
例えば、おいしいラーメン屋の話をしようとしたとします。
その時に「この中でラーメンがめちゃ好きっていう人はどれくらいいますか?」と質問をするのです。
しばらくすると、ちらほら手を挙げてくれたりして聞き手が反応してくれます。
これってとても大切なやり取りの時間です。
しかもスピーチの導入も注目されてインパクトもありますし、時間を稼ぐことにもなります。
ゆっくり話す
人は緊張してその場から立ち去りたくなるとどうしても早口になってしまいます。
その気持ちはとてもわかります。学生時代の私がそうでしたから。
でもせっかくスピーチの機会を与えられて否が応でも人前で話さなきゃいけないわけです。
ですから普段よりゆっくり話すことを心がけて話してみてください。
それによるメリットは時間を稼げるだけではありません。
聞き手の反応が変わってきます。
あなたが言いたい内容が、より相手に伝わるようになるんです。
話すスピードの目安としては、原稿を書くのであれば1文(センテンス)を40字程度で収めて、それを10秒ぐらいかけて話すイメージです。
一気に早口で話さないためにも、1文を短くまとめるのがポイントです。
間をちゃんととる
スピーチを文章にすると必ず「、」や「。」といった句読点ができます。
スピーチ中には、声には出さない部分ですが、話しながら心の中で「テン」、「マル」とつぶやいて一拍置いてみましょう。
そうすることで自然な間(ま)が生まれます。
こんな些細なことでもちょっとした時間稼ぎになりますよ。
話題をありのままに伝える
3分間スピーチの構成の作り方は、「主題+話題+主題」が基本です。
このことについては、以前ブログ内で詳しく書いています。
(興味のある方はこちらからどうぞ)
簡単にその内容をおさらいすると、スピーチは冒頭で一番言いたいこと(主題)を伝えたうえで、次に何でそう思ったのか詳しく事例(話題)を伝え、最後にもう一度言いたいこと(主題)をまとめるというものです。
主題を話す時間は約10秒くらいなので、話題を話す時間は2分40秒くらいになります。
3分間のスピーチができない!、時間が余って困るって人の原因はたった一つです。
スピーチの幹となる「話題」の部分を省略したり簡素化してしまっており、ありのままに内容を伝えられていないからです。
例えば朝礼3分間スピーチで「最近感じたこと」について話す機会があったりします。
何を話そうか?
そうだなぁ~、会社の近くに新しいラーメン屋ができて行ってみたら衝撃的においしかったな。
じゃ、”その店をおススメします”という内容でスピーチをしよう、と決めたとします。
その時、スピーチ冒頭で言う主題は、「今日は、会社の近くに新しくできた○○軒というおいしいラーメン屋を紹介します」になります。
それを言ったあとに話題(本題)として、そのラーメーン屋の味や特徴についてあなたが感じたことを話していくわけです。
しかし3分以内で話しが終わってしまう人は、抽象的に省略して話しており、この部分を具体的かつありのままに伝えられていないのです。
ですから、原稿を書いているのならばもう一度チェックして話題を膨らましていきましょう。
それは店の雰囲気やお客の反応、値段や味、そして量だったりします。さらには店員の応対など、もう一度情景を思い浮かべればいくらでも話題を広げていくことができます。
しっかり思い出してありのままに伝えることをやってみましょう。
3分などすぐに超えてしまいます。
しかも、聞き手には情景をイメージとして伝えられるので、スピーチに説得力も出てきます。
プレゼンやスピーチの時間稼ぎで避けるべき発言
時間を埋めたいがために「あのー(あのですね)」とか「えー(えーっとですね)」と言って時間稼ぎをする人がいますが、これは絶対にNGです。
なぜならこれが口癖になってしまい、聞き手にとってみれば単なる耳障りになってしまうから。
時間稼ぎをしなくてもいい時にもついつい口につくようになってしまいます。
「えー」や「あのー」はフィラーといい、プレゼンやスピーチにとって全くプラス要因になることはありません。
それ、すぐにやめましょう。
プレゼンやスピーチをやる上で覚えてほしいこと
プレゼンやスピーチをする上で、テクニック以前に知っておいたほうがいい情報があります。
それが以下の2つになります。
ほとんどの人は3分間で話をしなければいけなくなると、3分ピッタリで収めなけれないけないと思ってしまう誤解があります。
また、3分間を感覚でとらえてしまいがちですが、目安としての文字数はあらかじめ知っておいた方がスピーチ原稿を作る時にも楽になります。
制限時間ピッタリに使い切る必要はない
ここまでくると、3分スピーチができるようになります。
時間稼ぎというより、完成されたスピーチとして自信を持って話せるようになってきます。
もう一度時間を計って練習してみてください。
そもそも3分ちょうどで話すことなんて不可能ですから、3分ぐらいでまとまればそれでいいんです。
スピーチコンテストじゃないんですから、誰も本番で時間を計っていたりしませんから。
スピーチの尺とその文字数を知っておく
まずプレゼンやスピーチをしなければいけない時に一番重要なことがあります。
それはあなたのスピーチ設定時間は何分ですか?ということ。
それがないとおおよそのしゃべる文字数が設定できません。
通常、3分間スピーチの文字数は「900文字」と言われています。
人によって話すスピードは個人差があるので、この文字数はあくまで目安と思ってください。
原稿用紙にすると2枚半ぐらいになります。
ですから1分間スピーチの文字数はその3分の1、「300文字」程度になります。
事前にスピーチ原稿を作るのであれば、それを目安にするといいです。
まとめ
本番で急に時間稼ぎをするのはとても難しいです。
プロのアナウンサーがそれをできるのは、当然それに対する訓練もしていますし、何度もトラブル経験もあるがゆえにできる技です。
ビジネスパーソンにはそれは困難です。
ですからその場を取り繕うとしても無理なので、逆に開き直って「短ければ良し」としましょう。
スピーチとスカートは短い方がいいって言いますからね(古っ・・・汗)
時間稼ぎをするのに準備時間があるのであれば、最善の努力をして乗り切ってください。
最後になりますが、あなたのスピーチとプレゼンの成功を祈っています。