こんにちは。スピーチ講師の森川じゅいちです。
結婚式の披露宴スピーチでテッパンのネタって何でしょう?
「三つの坂」については言葉は聞いたことがあるけど、内容は知らないという人は多いのではないでしょうか?
また、昔からのド定番「三つの袋」についてはどうでしょう?
今やこのような古典的なネタは、昭和時代のオヤジだけの遺産になってしまったかもしれません。
それでも昭和43年(1968年)生まれのおっさんの私でも「三つの坂」については知りませんでした。
そこで今回は、結婚式スピーチで使われる「三つの坂」と「三つの袋」について解説していきます。
これらをアップデートさせて「令和バージョン」に変えてみると、新鮮味が出てスピーチが面白くなるかもしれません。
世の中温故知新です。
古きものをリバイバルさせて新しいスピーチにすると新鮮味も出てきますよ。
結婚式スピーチのネタ「三つの坂」とは
私はおかげさまで50年以上生きさせていただいているのですが、これまで出席した数々の結婚式スピーチで「三つの坂」の話を聞いたことがありませんでした。
当然ながらどういうストーリーなのか知らなかったので、あらためて調べてみました。
その話を要約すると、
「人生には三つの坂があると言われています。
一つめは”上り坂”。
二つめは”下り坂”。
もちろん夫婦生活はいい時もあれば悪い時もあります。どんな時も二人でお互いを支え合っていきたいものです。
そして三つめの坂に、”まさか”があります。
新郎新婦二人に、もしものことが起こったとしても、そこは夫婦力を合わせて乗り切ってください・・・」
のようなストーリー展開です。
なんとこの話は、一説によると古くは戦国武将の毛利元就(もうり もとなり)が話したことに由来している、ともいわれているのです。
しかも戦国当時は、「まさか」を「魔坂」と表現したそうです。
敵に領地を取るか取られるかの戦国時代、一寸先はだれかに首を取られるかもしれない。
そんな緊迫した時代を背景にしています。
さすがに今の時代、日々の生活で命の危険にさらされることはそうはありません。
でも、「まさか」のための〇〇。
スピーチではこれに続けて、
「初めて起こる〇〇なことはすべて想定外です。でもこれから先、二人で経験を積んでいけば大丈夫!」という応援メッセージにしてはどうでしょうか?
つまり古典的な話題をあなたがアレンジして別のものに変えてしまうのです。
こんなネタは結婚式だけでなく、例えば保険を扱うセールスマンもテッパンネタとして使えたりできないでしょうか?
「まさかのための心の支えは、生命保険!」。
今の生活に差し迫ってすぐに必要ではないけど、いつかあったら助かるな!という商品を売るのにはもってこいです。
生活必需品ではないけれど、あったらいいなの商品を営業するのには、役に立つでしょう。
(追記)
三つの坂に加えて、今では四つ目の坂があるそうです!
それは、「まっさかさま」
いやいや笑いごとにはなりません。
中森明菜の「DESIRE」じゃないけれど(古っ)、何が起こるかわからない現代、気をつけたいものですねぇ。
結婚式スピーチのネタ「三つの袋」とは
三つの坂よりも有名な結婚式スピーチネタがあります。
それは「三つの袋」です。
これは知っている人も多いでしょう。
それは「お袋、堪忍袋、給料袋」の三つです。
この話のオチとして「金玉袋」と言って笑いを取ろうとしたした時代が確かにありました。
でも結婚式でなかなかウケないですし、基本的に公の場で下ネタはNGです。
このネタは今から60年以上も前の1960年、タレントの「徳川夢声」さんが言い始めたことがきっかけだと言われています。
でもそれも古典的なスピーチネタです。
話すのであれば温故知新で令和版にバージョンアップしちゃいましょう。
例えば、
「令和になり必要な三つの袋は大きく変化しています。
昔はお袋、堪忍袋、給料袋ともいわれてきましたが、そんな母親のことを言われるなんて、マザコンと思われてイヤです。
堪忍袋もホント腹が立ったらキレてしまう人が続出の時代です。
そして給料までもがスマホで入金されようとする今の時代、給料袋なんてものは誰も知りはしませんよ。
これからの時代、三つの袋と言えば、それはレジ袋、福袋、そしてYahoo!知恵袋でしょう。
廃棄されるごみが問題視される中で、地球環境を考えてレジ袋も有料化されてしまいました。
そしてかなり流通量が減ったとはいえ、ワクワクできる福袋の存在は年始の楽しみの一つとして必ず残るでしょう。
またこれから先、いろんな悩みや困ったことも出てきますが、ネットで解決できてしまうことも多くなってきます。
そんな時、Yahoo!知恵袋の存在があなどれません」。
そんなスピーチにしてもいいかもしれません。
【まとめ】結婚式のスピーチで三つの○○は意外に新しいかも!
今回は、スピーチでの「三つの〇〇」について、「坂」と「袋」を取り上げました。
昭和時代の「古典」的スピーチネタですが、時代はまわりまわって巡ってくるもの。
流行もたびたび繰り返されたりします。
それであれば、古いスピーチネタも令和版にバージョンアップさせれば、あえて新しいものになりそうです。
こんな話をあえて若い人がすれば、結婚式では年配の参加者も思わず笑ってしまうでしょう。
また結婚式だけでなく、営業トークや一般スピーチとしても応用が効きそうです。
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