こんにちは、スピーチ講師の森川じゅいちです。
最近生徒さんから、スピーチの上手い下手は親から遺伝するんですか?という質問を受けます。
結論からいいますと「話し方の上手い下手は、遺伝とは関係ありません」。
人前で緊張してしまう。または、あがってしまうというのも同じことで遺伝とは関係ありません。
ですから親が話し方が下手だからと言って「そもそもダメだ」と決めつけることはありませんし、遺伝だからといってあきらめることはないのです。
ただし、親から育てられた環境は少なからずその人の話し方に影響します。
今回は、そのことについて詳しく書いていきます。
話しベタは遺伝しないから気にしない!
声帯の長さや声は遺伝しても話し方は遺伝に関係ない
親から受け継いだDNA、それは生まれた以上どうにもこうにも変えることができません。
僕は声変わりしたあたりから、父親の声に似ているとよく言われるようになりました。
昔は携帯電話のない時代です。
自宅にいて固定電話にかかってくる電話をとると、よく相手から父親に間違えられました。
それは一度や二度のことではありません。
ですから声帯の長さや声は遺伝すると、身をもって断言できます。
でもそれだけの話であって、話し方やスピーチする時に緊張するしないは親からの遺伝には関係がありません。
遺伝よりむしろ環境は関係ある
あなたが話し方で悩んでいるのであれば、それはもちろん親のせいではないです。
逆に言えば、「遺伝だからヘタなのは仕方ない」とあきらめる必要がなくなります。
ただ僕らは小さい時からずっと誰かにに育てられてきました。
自然と親が使う言葉や話し方は耳に残ります。
そう、知らず知らずのうちに「刷り込み」をされていたのは確かです。
親が使う言葉を無意識のうちに子供も使ってしまうこともあります。
あなたは幼少の頃「ままごと」をした経験があるかもしれません。
その時には近所の女の子がお母さんになり切って遊ぶのですが、
「だめでしょう」
「そう、いい子いい子」など普段母親から言われている通りの話し方になっていたに違いありません。
その親のマネをして育ったから、今の自分がいるのはあきらか。
自然と親が話すようにしていることもあります。
話し方は遺伝よりも環境です。
ですから環境も変わっていけば話し方も変わっていきます。
方言だってうつるんです
僕は、福井県生まれですが、これまで親の転勤やら仕事の関係でいろんな県に住んできました。
福井県を皮切りにこれまで神奈川、滋賀、京都、静岡、千葉、広島、大阪と8府県に住んできました。
それぞれの県に独特な方言の特徴があります。
ただこれだけいろんな県に住んでいると言葉はめちゃくちゃになり、どちらかというと普段は標準語を話しています。
ただしこれが状況が変わると一変。
広島県の人と話をすることがあると、どうしても広島弁になりますし、関西人と話す時は自然と関西弁になります。
そう、方言は相手によって伝染するんです。
ただ、福井県については生後間もない期間だけ住んだので、今でも親が福井弁で地元の人と話していても違和感しか感じません。
親の方言が伝染るということはこれまでないのです。
スピーチ教室の例でも明らか
めちゃくちゃ話のうまい人がいると参加者の話はうまくなる
スピーチ教室でうまい人がいると委縮してしまう人がいますが、それは大きな間違いです!
なぜって?
話し方が上手い人が多いと、全体の話し方のレベルが引き上げられるのです。
そう普段は上手く話せない人でも、上手い人のレベルに引き上げられるようになります。
これは僕がスピーチ塾を運営しているので、いつも痛感しているからです。
ですからあなたがスピーチ教室に行って周りの人が話し方がうまかったら、「おお、ツイてる!」って思いましょう。
逆に下手な人がいると会場はそこに引っ張られる
そして逆もまたしかり。
スピーチ教室に参加するメンバーのレベルが低くなると、全体もそのレベルに引き下げられてしまいます。
ですから下手な人がいるから安心だと思うのはやめておきましょう。
あくまでその時は自分のベストを出してスピーチ練習してくださいね。
まとめ
さて今回は、話し方は遺伝するのか?というテーマで書いてきました。
結論は、話し方の上手い下手は遺伝とは関係がありません。
ですから、環境を変え正しいトレーニングを積んでいけば必ず克服できるようになります。
もう親のせいだとあきらめる必要がなくなりました。
明日からとは言わず、今日から話し方を身につけていきましょう。