こんにちは、スピーチ講師の森川じゅいちです。
さて送別会の最後には、必ず送られる側の人がスピーチをします。
その時に頭が真っ白になってしゃべれなくなる人を見たことはあるでしょうか?
たしかに感極まって泣いてしまう人はいますが、緊張でしゃべれなくなる人を見たことがありません。
ここにあがり症克服につながる大きなヒントがあります。
今回の記事は送別会スピーチでうまくしゃべれてしまう理由について実例をあげて触れていきます。
送別会で送られる側がスピーチで成功する確率は100%
![](https://speech-kokuhuku.net/wp-content/uploads/2020/10/jan-tinneberg-gJJhG4gM7NA-unsplash-1024x683.jpg)
僕の勤務している会社で一人の男性社員が今月いっぱいで退職しました。
まだまだ若手だったのですが、家の事情で辞めることになったのです。
昨日が最終の出社日だったので、彼は最後にみんなの前でお別れのスピーチをしました。
僕も彼が何を話すのかなぜだかドキドキして発する言葉に耳を傾けました。
なぜなら彼はとても繊細さんで人前で堂々としゃべれるタイプではなかったからです。
実際彼のお別れスピーチは月並みな丸暗記した内容ではなく、これまでお世話になったお礼と今後の決意について堂々と自分の言葉で語っていました。
これまで聞いたことのないようなしっかりとした口調でとてもわかりやすく、彼の思いが皆に伝わりました。
一語一語、心にジーンと響きました。
お別れは残念ですが、新天地でも是非とも頑張って欲しいものです。
僕は社会人になって約30年になります。その長さ故にこれまでにいろんな人の送別会に出席したことがあります。
そして今さらながらとても重要なことに気づきました。
それは、送別会では、会の最後にで送られる人がスピーチをするのが通例です。
しかしいまだかつて緊張で頭が真っ白になって、しゃべれなくなってしまう人を見たことがない、ということです。
結婚を理由に辞める女性が、愛着のある会社や仲間に別れ際に寂しくなって、思わず泣いてしまうケースはありましたが・・・。
送別会ではなぜあがらないのか
送別される人があがらないのは、見せかけの自分ではなく、自分をつくらずに話しているからです。
「自分をつくる」とは、上手に話そうと”つくろうつくろう”として、うまく話せなくなる状態こと。
伝えたい気持ちは文章言葉で話すことはできません。
逆に自分をつくらなくなると、伝えたい自分の気持ちを話し言葉で表現して人に伝えることができるからです。
その会社を退社するのは、基本的に1回だけのはずで、最後のスピーチも1回のみです。
そういう状況だからこそ、飾らずに素の自分が出せるのです。
一語一語深く考えずにあふれ出る自分の気持ちが言葉となって表れます。
僕が高校3年生になってあがりを克服できたのは、実はこの方法だったのです。
とある出来事があって、あふれ出す気持ちを言葉で表現することができました。
そのためのトレーニングを繰り返したからです(僕の克服事例についてはいずれ触れていきます)。
高校を中退して、その送別会で緊張せずに話せるようになったからではありませんよ(笑)
あがってしまう状況とは?
送別会以外ではあがってしまう。
あがりとは何かに向かう時に生じるエネルギーの高まりです。
そのエネルギーは、精力的にスピーチするためのコンディションを整える働きがあります。
それをエネルギーに変えて話すことができれば、人前で堂々と話すことができます。
これが本当の克服法なのです。
人は「目的」を意識して行動するだけで前に進める生き物。
あがり症の「原因」にとらわれていたらトラウマになってしまうだけです。
まとめ
![](https://speech-kokuhuku.net/wp-content/uploads/2021/10/antenna-cw-cj_nFa14-unsplash-1-1024x683.jpg)
今回は送別会で送られる側がスピーチする時にはうまくいく理由について触れました。
送別会であがらない理由が、今後あなたのスピーチを克服していく上でのヒントとしてとらえていきましょう。
あなたの心からあふれる気持ちを、スピーチで言葉に発することに尽きるのです。
ですから送別会のスピーチに例文なんて必要ありません。
あなた自身の思いや感情は、世界に一つだからです。
以下、大切なポイントもう一度をおさらいしておきます。
今回のポイント
あなたの言葉でしゃべろう
自分をつくって話す必要はない
伝えたい気持ちを、話し言葉でしゃべろう
スピーチに効くスポーツ選手の名言
「夢を捨てることは、希望を捨てることだ。希望を失えば、人には何も残らない。」
タイガー・ウッズ(プロゴルファー)
引用元:http://earth-words.org/archives/6235