テレビでワイドショーを見ていると、コメンテーターが雄弁にしゃべっているのをよく目にします。
元大阪府知事で弁護士の「橋下徹」さんなんかは、テレビで見ない日はないくらいじゃないでしょうか?
彼の話す内容は、理論的で筋が通っており、さすが弁士だと思わずうなってしまいます。
しかしわれわれ一般人は彼のように知的に熱く、論理的に語ることはできません。
もし口喧嘩でもしたら、必ず理詰めで言いくるめられてしまうでしょう。
では橋下さんのように饒舌に話せないと、スピーチ上手とは言えないのでしょうか?
いえいえそんなことはありません。
流暢に長々と話す必要はないのです。
短い言葉でも聞き手を納得させることが大切になってきます。
そんな時、多くは語らないけど短い言葉で話す芸能人がとても参考になるんです。
特にお笑い芸人のツッコミ担当は、めっちゃくちゃうまい!
ということで、この記事では真似したい芸能人を紹介します。
マシンガンのように話す芸能人を真似しなくていい
昨日、スマホでヤフーニュースを見ていたら興味深い記事をありました。
そのタイトルは”古館伊知郎が吐露する「時代遅れ」への苦悩と迷い”というもの。
記事内容を要約すると以下のようになります。
「アナウンサーの古舘伊知郎さんは現在66歳。かつてはプロレス中継やF1の実況で名をあげ、その後は12年間も”報道ステーション”のメインキャスターを務めた、日本で知らない人はいないくらいの名物アナです。
昨年からはいよいよYoutubeに参入し、”古館ch”を立ち上げたまではよかったものの、チャンネル登録数が思うように伸びなくて悩んでいました。
そこには、古舘氏は最近はテレビ局から出演依頼が少なく、遅ればせながらYoutubeに走ったという背景があります。
かつては饒舌なしゃべりで活躍した名物アナも、ついには時代遅れになってしまったのかと嘆いている」。
といった趣旨になります。
あれだけ雄弁に話ができて有名人なのに、チャンネル登録数が伸びないのは何でなのでしょう。
先ほどの記事では、チャンネル登録数が伸びないのは「古館さんは話が長すぎる」、「時代遅れ」とYoutubeプロデューサーからも苦言を呈されると書かれています。
テレビで共演したタレントのゆきぽよさんからも、古舘さんのYoutubeは「よくよく聞けば面白いことを言っているんだけど、作りも設定もおじさん臭い。あれじゃ伸びない」と手厳しいコメントをしています。
古館さんはしゃべることが唯一の生きがいで、しゃべらなくなったら死んでしまう、まさに”回遊魚”のようです。
しかし今の時代、スマホ情報があふれかえっており、視聴者にとってうざくてくどい情報源はすぐに離脱されてしまうことを物語っているのではないでしょうか。
熱く、長く、執拗に語ることが聞き手を惹きつける主な要素ではなくなってきているのです。
このことはあがり症で悩む人と密接な関係があります。
もはやスピーチは雄弁に長く話すことがいいわけではないと証明されているのです。
短くても的確にはっきりとしゃべることがこれからの時代に求められています。
ではどんな芸能人の話し方が、今後のあなたのスピーチに参考になるのでしょうか?
真似をしたい3人のお笑い芸能人を紹介します
漫才師をはじめとするお笑い芸人は、話しが上手です。
しかもおじいちゃんおばあちゃんでもわかるような平易な言葉で伝えています。
その上漫才は決められた尺(時間)が設定されているので、彼らは時間内にまとめるのがとてもうまいのです。
以下筆者が見ていて参考になる芸人を3人紹介します。
彼らは毎日テレビで見ない日はないくらいの超売れっ子です。
1.「上田晋也」さん
言わずと知れたお笑いコンビ「くりぃむしちゅー」ツッコミ担当。相方は有田哲平さん。現在、多岐に渡るジャンルの司会を務めている。
彼の芸風として面白いのは、「たとえツッコミ」。相手に対してツッコミを入れる時に、何かに例えてわかりやすく視聴者に伝えている。
何も長々としゃべるのではなく、的確で短くインパクトのある言葉のパンチを浴びせるのは、聞いていてとても気持ちがいい。
以下具体例を挙げてみました
やたら振り返る人に対して
引用元:くりぃむ上田晋也の上手すぎる例えツッコミまとめ!
・振り返りすぎだよ!二塁への牽制か!
・振り返りすぎだろ!初めてのブラジャー装着か!
上田さんがしゃべると、言葉が視聴者の頭の中で「映像化」されるので定着します。
これがあなたのスピーチに役に立つんです。
2.「恵俊彰」さん
恵さんはお笑いコンビ「ホンジャマカ」のツッコミ担当で、相方は「まいう~」で有名な石塚英彦さん。
現在「ひるおび!」でメインMCを務めているのは皆さんの知るところです。
恵さんのコメントを聞いていると雑音がないというか、優しい気分で落ち着いて聞けます。
しかも妙に目立ちすぎていなくてとっても良い感じ。
番組中の共演者へのコメントの求め方もうまくて聞き上手なところもいいですね。
あがり症の人や繊細さんにとって、彼の立ち振る舞いはとても参考になります。
あなたが勤務先の会議で司会をする時のモデルにもなります。
恵さんは、ひるおび!のMCをこなすために、「毎日すべての新聞に目を通して、世の中のニュースを理解できるようにしている」とおっしゃっていました。
相当な努力家でもあるんです!
3.「山里亮太」さん
山里さんはお笑いコンビ「南海キャンディーズ」でツッコミ担当でお馴染みの”山ちゃん”です。
しずちゃんと漫才をしている時は、なんか頼りない気がしたが今や「引っ張りだこ」の芸能人。
彼も漫才というより、朝の情報番組「スッキリ」で”天の声”さんを担当したことが大きく印象に残っていますよね。
漫才もいいけど、彼にはMCをはじめとする司会業の方が板についている気もします。
番組中にコメントを求められても、長々と話すのではなく、
「それ意味ないじゃないですか」
とワンフレーズで締められる力を持っているんです。
テレビで見ていてとても爽快な気分になります。
昔の時代だと「それじゃ言葉足らずだよ!」と言われるかもしれません。
でも言葉数は少なくても、必要最低限の言葉で相手に伝えられる技術が「令和時代」には求められている気がしてならないのです。
まとめ
あなたの職場でも会議中に回りくどい講釈をたれる輩(やから)はいないでしょうか?
残念ながら必ず各部署に一人や二人いるものです。
その上、声が大きいときたらとてもやっかい!
普通であれば5分でまとまる話も10分、20分とかかってしまう。もはやみんなの時間泥棒といってもいいです。
幸い緊張しいであがってしまう人には、そんな方は誰一人としていません。
しかもそんなにしゃべる人に対して「雄弁ですごいなぁ」とあこがれを感じる必要があるんでしょうか。
あなたも心の中ではそんな人に対して「よ~しゃべるわ。ちょっとうざいなぁ」と思っているはず。
話がやたら長い人は、言い方が悪いけど基本的に頭がいい人とは言えないんです。
もちろんスピーチは、長々としゃべり続けるのがいいことではありません。
聞き手の状態を見ながら話を進められるのが「話し上手」です。
繊細で相手のことを考えられるあがり症の人は、その才能を持ち合わせています。
ですから「時代遅れ」の人たちではないのです。
話ベタで口数は少ないけれど、相手のことを考えた言葉を発せられる能力を持ち合わせています。
これからの課題は、スピーチで相手から「見られている」という意識から、なんなら「見てやろう」と思えるどうかかが、スピーチ克服につながります。
そうなれば、適切な言葉を発せられるはず。
長時間なんかしゃべれなくてもいい。
この小さな成功事例が、あがり症克服になるんです。
今回取り上げた芸能人の3人は、偶然にもみんなお笑い芸人の「ツッコミ担当」です。
彼らは人のしゃべりをしっかり聞いているからこそつっこめるのです。
相手の言葉をうまく拾って、一発でその場をまとめ上げる。
彼らの話し方をどんどん真似してみましょう。
僕もそのような魅力ある人間になりたいものです。
ココがポイント